株式会社愛研 環境保全事業
モキ製作所の薪ストーブ 普及販売】

モキ製作所薪ストーブ生活イメージ

ストーブ本体を高温にさせる仕掛け

【ぽかぽか暖房の秘訣】〜その3〜

単に燃やすだけなら難しくないけれど…

燃料(薪)の持つエネルギーを暖房として取り出そうとした場合、遠赤外線の観点から、発熱体の本体がより高温であったほうが、ぽかぽか暖房の効果が得られるという話をしましたが、高温で燃焼させるというのは、ストーブ本体を高温にするための方法として王道であり、燃焼によって燃料のエネルギーを余すことなく取り出そうとした場合にも王道で、全てのことを合理的に繋げるための中心課題と言って、まったく過言ではありません。

燃焼を考えるとき、空気(酸素)と温度が重要な要素になるのは、日常の感覚でも思い出して頂けるのではないでしょうか。バーベキューなどで炭火を起こそうとしたとき、赤くなった高温の部分が、ある程度まとまった範囲で存在しなければ、火が続かず消えてしまいます。これは炭の発火温度である300℃を新たに入れた炭の表面で達成させるのが難しいためで、そのために着火剤を使ってみたり、空気を送って燃焼を盛んにして高温を保とうとするわけです。

新たに供給される燃料を発火点以上にできれば燃焼は続きます。燃えやすいもの、すなわち発火点が低いものを使えば、燃焼を保つのは容易になります。単に燃焼を保つだけで良いのなら、それほど難しくありません。たとえば「燃焼を保つ」ことの代表例がロウソクです。しかし、それを加熱のための熱源として利用しようとは普通は思いません。

薪ストーブも同じです。単にストーブ本体の中で薪を燃やすだけであれば、木材の発火点である260〜416℃さえ維持できれば良い話です。よく乾燥された素直な(煤などが出にくい)薪だけを使うのであれば、あとは空気供給が行われれば、どんなものでも薪ストーブとして成立します。現在でも、巷ではそのような薪ストーブが「高性能」と銘打って多く売られています。まさに玉石混交ですが、ここで述べているようなことを考え方として整理できていないと、玉と石の区別はつかないのではないでしょうか。

実際は、単に薪を燃やすだけでは、遠赤外線を多量に出す高温の本体は望めませんし、燃料のエネルギーも余すことなく取り出せない、つまり、灰が大量に出たり、ススや煙のままで放出されることになってしまうことになります。この問題を考えるためには、燃焼そのものについての考え方を整理しなければなりません。

より良い燃焼を実現するための工夫

薪ストーブ本体に「優れている」ということがあるとすれば、その第一条件は、燃焼に適した温度をいかに保ち、いかに空気を送り込むかということです。煙突の仕様や、燃料となる薪の性質など、様々な要素が関係するために、本体の設計が全てを決めるわけはありませんが、各メーカーは「うまく燃える」ことを目指して様々な工夫を本体に施してあります。燃焼温度を保つ目的で蓄熱性の高い耐火レンガのような材料を炉壁に張ったり、空気の取り入れ経路について工夫があるのは、高性能をうたう近年の薪ストーブでは、もはや当然の仕様と言えます。

そのような工夫に加える形で、薪が直接炎を上げる主燃焼室(炉内)での一次燃焼において、どうしても生じてしまうススや煙にどう対処するかが、薪ストーブの実用性能を決めるというのが従来からのポイントでした。それが「二次燃焼」(あるいは三次、四次、などと言う場合もある)と言われる燃焼の仕組みであり、クリーンバーン方式にせよ、触媒(キャタリティックコンバスター)方式にせよ、煙突接続に近い部分でバッフルプレート(「バッフル」とは「流れを邪魔する」の意味)等を置いて二次燃焼のための空間を主燃焼とは別に確保したものが一般的です。

ところが、その方式だと「燃焼温度そのものを上げる」という方向には行きません。これはそもそも薪ストーブ本体の材質としてよくある本体が鋳物の薪ストーブは高温に耐えられず、燃焼温度を400℃程度までに抑えなければならない事情と一致しており、そもそも燃焼温度を上げるという選択肢は取れないという根本的な限界があるのです。

高温燃焼による解決を真正面から追及したモキ製作所の茂木社長

それに対して、モキ製作所の茂木社長(モギ社長です。モキ社長ではありません。なぜ「モキ製作所」なのかという問いには「先代がそう名乗ってしまった」との答えでした)は、燃焼に伴って出るススや煙の正体は不完全燃焼によって発生する微粒子であり、そもそもそれを発生させないためには、高温で燃焼させれば良いと考えました。時代はまだ昭和の頃です。実際、平成の時代になってから都市ゴミ焼却において不完全燃焼の産物として大問題になったダイオキシンも、その対策は「850℃以上(望ましくは900℃)の高温燃焼と2秒以上の滞留時間」でした。

燃焼温度を薪ストーブの常識外とも言える高温にすることで、煙も出ない、高効率の燃焼を実現するという基本的な考え方に基づき、それを可能にする薪ストーブとして開発されたのが、モキ製作所の薪ストーブです。本体も、したがって鋳物ではなく、高温に耐えられるように厚い鋼板製とし、壊れる部分もないシンプルな構造になっています。

茂木プレートによる燃焼原理

この高温燃焼を可能する構造が「茂木プレート」(「モギプレート」と読みます。「モキプレート」ではありません。ややこしいですね(笑))と言われる、多数の穴のあいた鉄の板です。この茂木プレートをストーブ内の最適な位置に設置することで、ストーブ内に対流を起こして、内部での燃焼を継続させて、より高温で効率のいい燃焼を実現しました。熱膨張する空気の圧力を利用した絶妙のバランスによって空気の流れを作る…このノウハウこそ、モキ製作所だけが持つ中心技術なのです。

茂木プレートは、従来からの二次燃焼に相当するような空間も煙突接続部近くに持ちますが、800℃にも及ぶ本体内部の燃焼温度が、薪ストーブとしての暖房能力に決定的なアドバンテージを与えているのです。しかも茂木プレート以外には何の構造もない、蓄熱材は自然に生じる灰を利用するというこの上ないシンプルさです。この合理的で美しい仕掛けこそが、私達がモキ製作所の薪ストーブを普及させようとしている最大の理由なのです。

Copyright © 2015 Aiken Co.,Ltd.